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三丁目の夕日からの思い出作文
三丁目の夕日を見て自分の生きてきた時代をたどる事が出来ました。
ALWAYSとは「いつものように」とか「ずっと永久に」などの意味を含んだ言葉です。
三丁目の夕日のラストで鈴木オートの親子が夕日を見る場面があります。
夕日がとてもきれいだと見続ける両親に、息子の一平が
「夕日は、今日だけでなく明日も、そして50年たってもきれいなもの」
との言葉で第1作が終ります。
そんな叙情のとらえ方を、私は昭和ロマンと呼びたいのです。
三丁目の夕日で芥川賞、芥川竜之介が主題になっていました。
吉岡秀隆ふんする茶川龍之介を見ているうちに自分の子供時代を鮮やかに思い出したのです。
ちょっとあつかましいのですが作文を淳之介君のように書いてみました。
昭和30年代でなく、昭和20年戦後まもなくのことです
龍之介のトロッコの一部
「小田原熱海間に、軽便鉄道敷設の工事が始まったのは、良平の八つの年だった。良平は毎日村外れへ、その工事を見物に行った。工事を―といったところが、唯トロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。
トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後に佇んでいる。トロッコは山を下るのだから、人手を借りずに走って来る。煽るように車台が動いたり、土工の袢天の裾がひらついたり、細い線路がしなったり――良平はそんなけしきを眺めながら、土工になりたいと思う事がある。」(芥川龍之介 トロッコより)
私の思い出体験ー
こんな田舎に鉄道を敷くために、線路工事の工夫さんがトロッコを押しながら少しずつ線路を敷設して、その状態などをチェックしていたんでしょう。龍之介の主人公良平と同じように、トロッコを押させてもらうのがなんとも嬉しく、誇らしく思えたんです。
平坦な場所になるとトロッコに乗せてくれます、時間を忘れて押しては乗りを繰り返して、終点に着きました。工夫さんたちの工事小屋なんです、それは自宅から数キロ(当時1里と言っていましたね)の小野谷と言う峠でしたがそこに着くと工夫のおじさんが「ごくろうさん、はよ帰らな日が暮れるで」と言うんです。
私としてはその人たちも駅まで帰るものだとばかり思っていたので、びっくりしてしまいました。
「われはもう帰んな。おれたちは今日は向う泊りだから」
「あんまり帰りが遅くなるとわれの家でも心配するずら」
良平は一瞬間呆気にとられた。もうかれこれ暗くなる事、去年の暮母と岩村まで来たが、今日の途はその三四倍ある事、それを今からたった一人、歩いて帰らなければならない事、――そう云う事が一時にわかったのである。良平は殆ど泣きそうになった。が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。彼は若い二人の土工に、取って附けたような御時宜をすると、どんどん線路伝いに走り出した。
(龍之介 トロッコより)
もう本当に暮れかけていました。
連れて帰ってとも言えず、心細いまま黙って枕木につまずいたりしながら走り出しました。どんどん暮れていきます、多分秋でした。
田んぼで籾殻を焼く煙があちらこちらでたなびいています、夕暮れはそれこそつるべ落としどんどん暗くなってきて、大声で泣きながら走りました。
1時間はかかる距離です、走ると言っても石ころと枕木ですから、つめから血が出るは、転ぶやで散々でしたが、痛いとはちっとも思いません、それより暗くなる恐怖がどんどん膨らんで、怪獣かなんかが襲ってくるという錯覚と言うより現実感が充満したのを今も思い出します。
このときの記憶で一番心で観たものは、やっと自宅に近くなって「山上」という集落の上に来た時、下の集落が何時もの風景でただ夕暮れ迫る風景、田んぼで野焼きする煙が上に昇らずサアーっと横にたなびく煙の風景でした。
「サアーっと」横に流れる不思議に美しい煙を見た初めての経験でした。
転んで傷だらけ、爪もはがれて血だらけ、転んで破れた衣類など何の記憶もありません。
後で母親や兄弟たちが、同情どころか
「何であほなことをしたのか」「どんなに心配したのか」
そんな言葉でした。
でも今日でも覚えているのは、あのときの心細さと、煙が上にだけ行かない煙を下に見ればすごいきれいなもの、それは記憶というより目の底に今でも焼きついています。
突然思い出した、個人的な記憶をあつかましくも芥川龍之介の小説を引き合いに出して書いてしまいました。
でも本当に、トロッコの良平は自分自身だと思ったのです。
だから多めに見てお許しください。
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●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
■ 発行者: 須久 凛
追伸
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三丁目の夕日を見て自分の生きてきた時代をたどる事が出来ました。
ALWAYSとは「いつものように」とか「ずっと永久に」などの意味を含んだ言葉です。
三丁目の夕日のラストで鈴木オートの親子が夕日を見る場面があります。
夕日がとてもきれいだと見続ける両親に、息子の一平が
「夕日は、今日だけでなく明日も、そして50年たってもきれいなもの」
との言葉で第1作が終ります。
そんな叙情のとらえ方を、私は昭和ロマンと呼びたいのです。
三丁目の夕日で芥川賞、芥川竜之介が主題になっていました。
吉岡秀隆ふんする茶川龍之介を見ているうちに自分の子供時代を鮮やかに思い出したのです。
ちょっとあつかましいのですが作文を淳之介君のように書いてみました。
昭和30年代でなく、昭和20年戦後まもなくのことです
龍之介のトロッコの一部
「小田原熱海間に、軽便鉄道敷設の工事が始まったのは、良平の八つの年だった。良平は毎日村外れへ、その工事を見物に行った。工事を―といったところが、唯トロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。
トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後に佇んでいる。トロッコは山を下るのだから、人手を借りずに走って来る。煽るように車台が動いたり、土工の袢天の裾がひらついたり、細い線路がしなったり――良平はそんなけしきを眺めながら、土工になりたいと思う事がある。」(芥川龍之介 トロッコより)
私の思い出体験ー
こんな田舎に鉄道を敷くために、線路工事の工夫さんがトロッコを押しながら少しずつ線路を敷設して、その状態などをチェックしていたんでしょう。龍之介の主人公良平と同じように、トロッコを押させてもらうのがなんとも嬉しく、誇らしく思えたんです。
平坦な場所になるとトロッコに乗せてくれます、時間を忘れて押しては乗りを繰り返して、終点に着きました。工夫さんたちの工事小屋なんです、それは自宅から数キロ(当時1里と言っていましたね)の小野谷と言う峠でしたがそこに着くと工夫のおじさんが「ごくろうさん、はよ帰らな日が暮れるで」と言うんです。
私としてはその人たちも駅まで帰るものだとばかり思っていたので、びっくりしてしまいました。
「われはもう帰んな。おれたちは今日は向う泊りだから」
「あんまり帰りが遅くなるとわれの家でも心配するずら」
良平は一瞬間呆気にとられた。もうかれこれ暗くなる事、去年の暮母と岩村まで来たが、今日の途はその三四倍ある事、それを今からたった一人、歩いて帰らなければならない事、――そう云う事が一時にわかったのである。良平は殆ど泣きそうになった。が、泣いても仕方がないと思った。泣いている場合ではないとも思った。彼は若い二人の土工に、取って附けたような御時宜をすると、どんどん線路伝いに走り出した。
(龍之介 トロッコより)
もう本当に暮れかけていました。
連れて帰ってとも言えず、心細いまま黙って枕木につまずいたりしながら走り出しました。どんどん暮れていきます、多分秋でした。
田んぼで籾殻を焼く煙があちらこちらでたなびいています、夕暮れはそれこそつるべ落としどんどん暗くなってきて、大声で泣きながら走りました。
1時間はかかる距離です、走ると言っても石ころと枕木ですから、つめから血が出るは、転ぶやで散々でしたが、痛いとはちっとも思いません、それより暗くなる恐怖がどんどん膨らんで、怪獣かなんかが襲ってくるという錯覚と言うより現実感が充満したのを今も思い出します。
このときの記憶で一番心で観たものは、やっと自宅に近くなって「山上」という集落の上に来た時、下の集落が何時もの風景でただ夕暮れ迫る風景、田んぼで野焼きする煙が上に昇らずサアーっと横にたなびく煙の風景でした。
「サアーっと」横に流れる不思議に美しい煙を見た初めての経験でした。
転んで傷だらけ、爪もはがれて血だらけ、転んで破れた衣類など何の記憶もありません。
後で母親や兄弟たちが、同情どころか
「何であほなことをしたのか」「どんなに心配したのか」
そんな言葉でした。
でも今日でも覚えているのは、あのときの心細さと、煙が上にだけ行かない煙を下に見ればすごいきれいなもの、それは記憶というより目の底に今でも焼きついています。
突然思い出した、個人的な記憶をあつかましくも芥川龍之介の小説を引き合いに出して書いてしまいました。
でも本当に、トロッコの良平は自分自身だと思ったのです。
だから多めに見てお許しください。
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1. 「ALWAYS 続・三丁目の夕日」 [ THE WING OF EIEL ] 2007年12月09日 00:22
前作は私は日本映画史上に残る最高傑作の一つに数えて良いと思っている。そして、待ちに待ったその続編。いつものユナイテッドシネマ11では上映していないので、駅前の札幌シネマ・フロンティアに割引の利かない月曜日に、しかも高い駐車場代を払ってでも観に行く...
2. ALWAYS 続・三丁目の夕日 [ 映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライターが贈る映画評 ] 2007年12月09日 00:47
3. 『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 ('07初鑑賞129・劇場) [ みはいる・BのB ] 2007年12月09日 11:49
☆☆☆☆☆ (5段階評価で 5)
11月3日(土・祝) 109シネマズHAT神戸 シアター8にて 14:15の回を鑑賞。
4. 「ALWAYS 続・三丁目の夕日」 [ 純愛シネマ ] 2007年12月10日 10:31
「ALWAYS 続・三丁目の夕日」
5. ALWAYS 続・三丁目の夕日 [ ともみの言いたい放題♪ ] 2007年12月10日 23:35
2年前に感動を呼んだ作品の続編が、ついに公開!!
私も、待ちに待ってました♪
6. ALWAYS 三丁目の夕日 [ kisatonomori blog ] 2007年12月12日 08:01
製作年 : 2005年
製作国 : 日本
時間 : 133
公開日 : 2005-11-05??
監督 : 山崎貴
出演 : 吉岡秀隆 堤真一 小雪 堀北真希 もたいまさこ
三浦友和 薬師丸ひろこ 奥貫薫 マギー
昭和33年の東京を背景にした東京の下町
ゆうべ見ていて、一番感じたこ...
この記事へのコメント
1.
大人のラジコン倶楽部
2007年12月09日 00:59
今ではない、昔の情景が目に浮かんで、
懐かしい限りです。
同時に子供のころの自分の
失敗?
学校からの手紙をなくして
夕暮れのたんぼ道を探し回ったことなど
いろいろ思い出してしまいました。
自分の子供は、1人でそんな夕暮れ時に
歩き回るなんてないななど、
今との違いなど
思いが巡ります。
映画「ALWAYS」はそんな思いが
あふれてきて、内容以上に感動してしまいます。
懐かしい限りです。
同時に子供のころの自分の
失敗?
学校からの手紙をなくして
夕暮れのたんぼ道を探し回ったことなど
いろいろ思い出してしまいました。
自分の子供は、1人でそんな夕暮れ時に
歩き回るなんてないななど、
今との違いなど
思いが巡ります。
映画「ALWAYS」はそんな思いが
あふれてきて、内容以上に感動してしまいます。
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